今季EFILEVOLよりリリースされている、
Side Charm Denim
サイドに付属されたチャームと、裾部分のスリットが特徴的なデニム。
あまり見ないデザインで、今季の人気品番の一つとなっております。
今回はEFILEVOL デザイナー陣に
このデニムの製作について、少しお話を頂きました。
・
・
・
EFILEVOLは最近細いパンツを作っていない。
これは自分自身の年齢と体型の変化が大きな理由になっている。
基本的に自分の着たい物、穿きたいものがラインナップのメインになってくると、
自然と細いパンツがそこから外れてしまう。
ただ細いパンツ。特にデニムには憧れがずっとある。
若い頃から自分の足には合わないのだけれど、
適当なトップスに細いデニムをキレイに合わせている人は、
今でも羨ましく思うし、見とれてしまう。
MPW-PT03
~ Side Charm Denim ~
久しぶりにEFILEVOLで細いデニムを作った。
多分服をデザインする人にとってデニムパンツは1つの壁だと思う。
世の中にはデニム専門のブランドが山程あるし、
こだわりのある人もいっぱいいる。
自分はそこまでデニムを穿かないし、別にヴィンテージが好きなわけでもない。
特に強い思い入れはないけれど、逆に嫌いなデニムのカテゴリーはある。
自分はストレッチの効いたデニムがあまり好きではない。
穿いている足に出るあのストレッチデニム特有の横ジワが嫌いだ。
何かデニムっぽくないと感じてしまう。
なのでEFILEVOLのこのデニムは、細いのにストレッチは効いていない生地を使っている。
便利な素材があるのに使わないのは不親切な感じだけど、自分の羨ましいと思って見ていた細いデニムを穿いている人のデニムはストレッチが入っていないし、デニムは何年も穿いているとその人の足のカタチに合ってくる。最初の窮屈さは細いデニムでしか感じられない特別な感覚だし、ストレッチ入のデニムより経年変化も楽しめる。
・
・
・
デニムで一番重要なシルエット。
どんな高級なラグジュアリーブランドのデニムを穿いている人がいても、
そのシルエットがその人に合ってなければ、それはただダサいだけだと思ってしまう。
このデニムのシルエットの参考にしているのは、
80年代後半まだストレッチデニムが世に出ていない時、
LEVISが量販店用に作っていた細身のテーパードデニムが元になっている。
少しハイウエスト気味のそのシルエットは適度なエモさを醸し出して、
今みると何か良いなと思い採用した。
デザインは大胆に前開きをなくし、脇の切り替えを裾に向かってフロントにズラし、スリットを入れた。
その切りっぱなしの切替は、解れない様にグログランテープで裏から補強してある。
そして一番目を引くポイントは左脇のファスナーの引手に付けられたスネークノットのチャームだ。
トップスをタックインした時はもちろん、外に出していても何かの拍子にトップスの裾から見えたらと思って付けたデザインになっている。
そんな長々と話した、EFILEVOLの久しぶりの細いデニム。
今の季節はお気に入りのTシャツに、ビーサンなんかで合わせてもらえたら嬉しいです。
EFILEVOL / Side Charm Denim / Indigo , Black / ¥28,000+Tax